「きっかけ」のお話 その2
さて、今回は私がすきな「わらしべ長者」のお話です。
多くの方がすでにご存じかと思いますが、簡単に内容をお話しします。
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昔々、毎日一生懸命、まじめに働いてもなかなか貧乏から抜け出すことが出来ない、一人の男がいました。
がんばってもがんばっても暮らしがよくならない。
こんな状況から何とかして抜け出そうと、ある日観音様に願をかけにいきました。
すると観音様から、「はじめに触ったものを持って、旅に出なさい」というお告げをもらいました。
男がお堂から出ると、すぐにつまずいて転んでしまい、偶然一本のワラを触ってしまいます。
男は観音様からのお告げ通り、そのワラを大事に持って旅に出ました。
歩いていると、アブが飛んできました。顔の周りをしつこく飛び回るアブを捕まえて、男はアブをワラで縛ってまた歩き続けました。
すると、大き泣きしている赤ん坊に、手をこまねいている母親に出会いました。
男は泣き止まそうと、ワラにつけたアブをあげます。すると母親はお礼にはちみつをくれました。
旅の道中、男が木の下で休んでいると、喉の渇きに苦しんでいる商人がいました。男は商人にはちみつを渡すと、代わりに上質な絹の反物をくれました。
男は機嫌よく旅を続けると、今度は侍とその家来に出会いました。
その侍は、連れていた馬が倒れてしまったが、先を急ぐため馬を見捨てなければならないと言います。男は持っていた反物と倒れた馬との交換を申し出ると、侍と家来は反物を受け取りました。そして、男は馬を引き取りました。
倒れた馬に水を飲ませると、馬は元気を取り戻しました。
男は馬を連れて城下町までいくと、大きな屋敷の前で、旅に出ようとしていた屋敷の主人に会いました。
主人は男に、屋敷の留守番を頼みに、男が連れていた馬を借りたいと申し出ます。
そして、主人は3年以内に自分が帰ってこなかったら、この屋敷を男に譲ると言いました。
男はその話を承諾し、主人は旅に出ました。
そして、主人が旅に出て3年が経ちました。
しかし、主人は帰って来ませんでした。
男はこうして屋敷の主人になり、裕福な暮らしを手に入れることが出来ましたとさ。
メデタシメデタシ
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こんなお話です。
この男の成功のきっかけは、一本の「わらしべ」だったんです。
私は進路相談を受けるときに、よく「どんなに小さなこと、小さなものでもいいから、それを大切にしてごらん。それがいずれ、大きな成果を呼んでくれるよ」とお話します。
つまり、「自分にとってのわらしべを見つけてごらん」ということです。
お話に出てくる貧乏な男は、最初に手に振れたワラを、大事大事に持っていました。
「なんだこんもん」とか、「いや、今の無し!」とか、そんなことを言わずに。
「いや、その仕事は私には向いてない」
「こんなことやって、意味あるんですか?」
「人からすごいって言われることをやりたいんです」
そういう生徒さんは多いです。
でもね、なにがきっかけになるかなんて、「今」の時点は分からないですよ。
成功している人の話を聞いても、「偶然あの人に出会って」とか、「たまたまあの時にこんあことがあって」とか、ひょんなきっかけで大成しているが本当に多いです。
その、小さなきっかけを大事にしていると、それが大きな成長へとつながるんです。
「やりたいことがみつからない」
「自分に合う仕事が分からない」
「こんなはずじゃなかった」
なんて言う前に、まず外にでて一本のわらしべを探してみよう。
AJがみんなにとって、蝶の羽ばたきであり、一本のわらしべとなれたら、うれしいなぁ。
株式会社 AJ 代表取締役 岩崎宗仁
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