AJにはネパール法人があります。日本語学校を運営し、日本への留学を希望する方のお手伝いをしていました。現在は残念ながら、2015年にカトマンズを襲った大地震の影響で、閉鎖中です。
2010年から数年間、私はアジア各地でセミナーを行っていました。
日本の文化や教育、魅力を伝えるセミナーです。テレビの討論会にも出演していました。
みなさん、私の話に熱心に耳を傾けてくれました。
私は学生時代はバックパッカーで、世界を気の向くままに旅をしていました。特にアジア各国はヒッチハイクや野宿をしながら周っていました。
「この辺りは、20年前と比べてだいぶ変わりましたね。でも食べ物の美味しさと女性の美しさは変わっていないので、安心しました(笑)。」なんて言うと、お堅いセミナーも一気にアイスブレイクできます。
ある日のこと。私はベトナム・ラオス国境の街でセミナーを行いました。会場には、日本に興味のある方がたくさん集まってくれました。
とても小さな街で、外国人がくることも珍しいとのこと。多くの人にとって、私が「はじめて会う日本人」になりました。
「先生はドラえもんを歌えますか?歌ってください!」なんて言われ、みんなと一緒にドラえもんを歌いました。
また、「先生はとってもハンサムですね!」と言われ、「あなたはとっても正直な人ですね!」と返しました(笑)
みなさん、決して流暢ではないですが、しっかり日本語を勉強しています。
そんな中、「尖閣諸島問題」の質問をされました。
「政治的な問題は嫌だな・・」と思っていたら、「尖閣諸島を日本国が個人から「購入」したそうですが、どういう意味ですか?日本人は、個人で土地を所有できるのですか?」
という質問でした。
社会主義国であるベトナムは、個人で土地を所有することは出来ません。
土地は国民の「共有資産」です。あくまでも、国から「貸してもらっている」だけ。
尖閣諸島を、なぜ国が個人から「購入」したのか。なぜ「出て行け」で済まないのか。
それが疑問だったようです。
日本では個人の財産は守られている。公共の福祉云々はありますが、個人できちんと土地という財産を保有することが出来る、と説明しました。
みなさん、たいへん驚いた表情をしていました。
がんばって貯めたお金も、手に入れた土地も、情勢の変化で奪われてしまう国って、少なくありません。
しかし、どんな国でも、どんな政治の下でも、決して奪われることの無い財産があります。
それが教育です。
得た知識、技術、教養、経験。
これらは誰にも奪われることの無い、大切な財産です。
今のうちに、きちんと勉強して、いろんな経験をして、視野を広げて、仲間をつくって。
どんなところでも生きていける。強い背骨、バックボーンを養ってください。
「児孫の為に美田を買わず」という言葉がありますね。
子どもや子孫のために、財産を残すと、それに頼り自立心が育まれない、という意味です。
親が子に残してあげられるのは、教育と経験。
考えるチカラを育て、一緒に楽しい思い出をいっぱい作ってあげる事だと、私は思います。
これから日本留学を目指す学生たちの目は、とてもキラキラしていました。
日本語を学び、日本の技術を学ぶことこそ、自分にとって大切な財産になることを、気付いたのでしょう。
株式会社 AJ 代表取締役 岩崎宗仁
AJ国際留学支援センター
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